Chouette Ange

観劇記と好きなひとたちについて

「Moulin Rouge! The Musical」

ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル、大千秋楽おめでとうございます!
昨日、my楽を迎えたので感想を。ここ1か月くらいちょっとずつ書いたものです。

 

観劇日&プリンシパルキャスト(敬称略)
7/1(土)ソワレ   望海/甲斐/松村/上川/伊礼/中河内/藤森 (2階後方下手)
7/8(土)ソワレ   望海/甲斐/橋本/上野/伊礼/中河内/藤森 (1階前方下手)
7/15(土)ソワレ 望海/甲斐/橋本/上野/K/中井/藤森 (2階前方上手)
7/22(土)マチネ 望海/井上/橋本/上川/伊礼/中河内/加賀 (最前列センターブロック)
7/25(火)ソワレ 望海/甲斐/橋本/上野/K/中河内/加賀 (2階後方下手)
7/29(土)ソワレ 望海/甲斐/松村/上野/伊礼/中井/藤森 (2階前方上手)
8月13日(日)マチネ 望海/甲斐/橋本/上川/伊礼/中河内/藤森(2階上手最後列)
8月19日(土)マチネ    望海/井上/橋本/上野/伊礼/中井/藤森(1階中盤センター)
8月29日(火)マチネ    望海/甲斐/橋本/上川/伊礼/中井/藤森(1階後方上手)
8月30日(水)ソワレ    望海/甲斐/橋本/上川/伊礼/中井/藤森(2階後方上手)

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プレ初日の週にまさかのコロナに初めて罹ってしまい…プレ初日は一応療養明けだったのですが体調はまだまだよくならず、本初日も本調子ではなかったので見送りました。
一番最初をエレファントチームで観れたらおそらくまた私の感じ方も変わったかと思うのですが、エレファントチームは残念ながら初日後は揃わずなので。。涙
来年の再演もチーム制になるのか気になります。

 

●期待感

望海さんがサティーンにキャスティングされる前から楽しみにしていたムーランルージュ
ブロードウェイ等の海外上演のSNSを見たり、ブロードウェイ版のサントラを聴いたりして本当に作品自体を楽しみにしていました。何よりブロードウェイ版キャストの歌が最高!日本版も期待しかなかったです。
なかなかキャストが出てこず、有名どころのミュージカル俳優はどんどん予定が発表されていき、そんな中望海さんの4月以降の予定がわからない…という中での発表で本当にうれしかったです!
日本初演で世界規模でのプロジェクトの今回のムーランルージュ
次々と出てくる情報に期待しかありませんでした。

 

●世界観と没入感

SHOCKからムーランルージュが結構日程が空いていたので、日本も海外のように劇場を造りこむのかな~?と思っていたら今回ムーランルージュ用に劇場を改装するというSNSでのお知らせが!!
タイムラプスで改装されていく映像を見てから行きましたが、実際に劇場に入ると想像以上に素晴らしかったです。何度入っても新鮮にわくわくする劇場でした。来年初めて観る方はぜひ早めに行って、1階席の真ん中の扉から入ってみてほしいです。2階から見るのも素晴らしい。
実際のパリのムーランルージュの象徴である、象と風車。種類の違う様々なシャンデリアや真っ赤な照明。
これはお金がかかっているのがわかる。このムーランルージュ仕様の劇場だけで世界観に没入できるんですよね。
あとはプレショーが10分前から始まるので、みんな早めに着席するのと集中力が高まるのもいいな~と思いました。結構じらされるので、クリスチャンが出てきて幕が上がるとテンションが一気に上がる!!

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●音楽

わたしは洋楽がすごく好きで詳しいわけではなく…今回使われてる曲はもちろん聴いたことがある曲もたくさんあるのですが、サントラで”ミュージカル・ムーランルージュの曲”としてインプットしてしまった部分が多いので、海外の方のような楽しみ方はできていないと思います。映画も元々未見でしたので。
でも、どの曲も本当に大好き。予定していた日より観劇日が伸びたこともあり、my初日はプロローグ(Welcome to the Moulin rouge)からやっとこの曲が生で聴ける!という喜びで1幕の前半ずっと泣いてました(笑)
あの劇場での感動は初めて生でエリザを観たときと似てるかも…。(約10年前の花組エリザ!)
サントラを聴いていたときから、1番好きなのはElephant Love Melodyだったのですが、舞台で見た後も変わらず1番好きです。

 

●キャスト

あーやサティーンも見たい気持ちは山々でしたが、正直そこまでの財力の余裕はなく…。
プリンシバルは全キャスト見れましたが、全部望海さんとの組合せ。多分サティーンを主軸にお芝居が変わっていると思うのと、望海さんファンなのでめちゃくちゃ主観入ります。という保険を。笑

【サティーン】
・望海風斗さん
仲間思いでチャーミング。でも内の抱えているアンダーグラウンドさが透けて見えるというか。ロートレックが語っていた“サティーンの父親は13歳の彼女に身体を売らせていた”という言葉から想像するに貧しくて壮絶な幼少期から今のクラブの花形(高級娼婦)へ上り詰めたと思うのですが、その中でもFireworkから見える脆さ、またその脆さがあるゆえに若くて才能あふれる貧乏でもキラキラしているクリスチャンがまぶしくてある意味で憧れていて強烈に惹かれて…という背景が見えるサティーンだったなあと。
そして歌えて踊れて圧倒的なスターオーラ。まさに“ダイヤは永遠 唯一の輝き”でした。至高の輝きです。
Your Songでクリスチャンに恋落ちる瞬間はめちゃくちゃわかりやすくて好きだし何よりかわいい。
そのあとのElephant Love Melodyではこのまま突き進んでいいのか揺れ動く(というかおびえてる?)様子がなんだかすごく共感できるんです。サティーンがのぞみさんやあーやくらいの年齢の設定のようなので、私自身が同年代とは言えないのですがそれでもアラサーで独身の女で…クリスチャンのような若くて将来性あふれる若者がまぶしくてある意味憧れるというところで共感するのかなと思います。(年々年下の推しが増えているというのもある(笑))
宝塚時代から”歌がうまい”ということを第一にピックアップされてきた望海さんですが、シンガーであるあーやとWキャストということもあり、ここにきて”芝居の人”みたいになっているのがすごい面白いな~と思います。
LaMの時に演出のウォーリーさんがどの歌お芝居ありきで望海さんは芝居の人なんだと思ったということをおっしゃっていたことを思い出しました。
望海さんの緻密に役を作り上げていくところが好きだし、その中でもどんどんお芝居が進化、深化してお客さんも演者も引き込んでいくところが好き。
結核の咳込み方とかリアルすぎて心配になるレベル…。しかもどんどん病が悪化していくのもわかる。本当に死んじゃったんじゃないかと思うくらい。
ラストとか今にも息絶えそうだし泣いているのに歌は音がずれずに声量もある、というこれぞ望海風斗!というような技術だな~と思います。
私は宝塚現役時代、望海さんのショースターであるところが大好きだったのですが、今回その部分をまた見ることができたし同時にお芝居の深さを見れるお役でその両方を見れたことがとても幸せでした。

 

【クリスチャン】
観劇回数が偏りすぎていて、甲斐くんの方が圧倒的に多く感想も多いですが芳雄さんがきらいとかではないです><

井上芳雄さん
いろいろ重なって、結局2回しか見れませんでした…。
しかもご縁があって1回は最前列だったのできちんと言語化できるほど脳内処理ができていないという(笑)
ただ、ロクサーヌからの狂気というか観客をひきつけていくのがすごかった。ガイズのときもLuck be a ladyで帝劇ど真ん中でどんどん周りを引き込む求心力はさすがだなあなどと思ったけど、今回も思いました。帝劇のスケールのでかさが本当に似合う方ですよね。東宝が”初演を間違えなく成功させるには井上芳雄”だと思って今回のムーランルージュを含め数々のミュージカル作品にキャスティングするのではないかと思うのですが、その期待通りにチケットを完売させてお客さんを満足させる芳雄さんはやっぱりすごいなあと思います。
甲斐くんとの違いはラストのクリスチャン・ジドラー・ロートレックサンティアゴが残ってcome what mayを歌うところでも感情があふれていてびっくりしました。芳雄さんが感情を高ぶらせるイメージがあまりなくて…。来年はもうちょっと見れるいいな。

・甲斐翔真くん
キャスティングされた時から絶対にぴったり!!と思って楽しみにしていました。
ただ一つの心配がN2Nでのぞみさんとは親子役だったので、受け入れることができるのかということ。実際観てみたら全く問題なかった!!役者さんってすごい。
ティーンが大好きで愛にまっすぐな大型犬クリスチャン。きゅるんきゅるんなおめめと顔でサティーンを見ていてかわいいんですよねこれが…(笑)
ロクサーヌ以降の迫力、狂気、深い闇に落ちていく様はゲイブやルドルフを見ていたらうまいとわかるけど、さすがでした。
今でさえすごいのにまだ25歳…!末恐ろしい…と観るたびに思います。
高身長な望海さんも見上げる高身長でスタイルがいいから本当に舞台映えするし、のぞみさんとの並びがロマンティックというか…体格差もベストで大好きです。顔も小さすぎ。
望海さんとの初日はまだ地に足がついていなくて舞台でどんどん出来上がっていったように思うのですが、成長速度がすごくて。次のイザボーも楽しみすぎます!甲斐くんの成長を見守れて幸せ。

 

【ジドラー】
my初日が松村さんでそれ以来、さとしさんが続いていてさとしさんのジドラーしか勝たん!なんて思っていたのですが、久々に松村さんのジドラーを見たときはやっぱり松村さんもいいかも…となりました(笑)
さとしさんの方が客席受けがいいというかアドリブが多いかも?と思っていたけど、松村さんもまた違うアプローチを客席に向かってしていたし、どちらもいい!
ティーンとの関係はさとしさんは昔から苦楽を共にしてきた”仲間”で松村さんはずっと成長を見守ってきた”父娘”のような感じ。サティーンがリハーサル後に楽屋でジドラーとM’sに結核がばれるところ、ラストステージの本番前のやり取り、ラストステージで心配そうに見守る姿にいつも涙してしまう…。

 

ロートレック
ティーンへのアプローチが全く違うように見えるふたりのロートレック
上川さんはずっと親友と接しながらも片思いをしてきて想いを最後抑えきれないというのが伝わってきて、友情よりは恋愛色が強いかな?と思うロートレック。ラストの「僕のミューズ」「わたしの天才」「僕はきみを不滅にするよ」の場面が切なくて…泣いてしまいます。
上野さんは初恋はきれいなままいったんしまっていて、今は親友として幼馴染としての気持ちが強そうなロートレックだなあと思うんですね。
どちらのロートレックもそれぞれ違う良さがあって大好きです。
ロートレックの歌は全体的にとても低くて難しそう…。

 

【デューク】
これは完全に私の好みの問題なんですが、伊礼さんのデュークが好きすぎた。登場からウインクする、プロローグで最前のお客さんにウインクする、マテリアルワールド(サティーンにライラック色のドレス着させるところ)で指差しウインクする…嫌な奴だけどきゃーって心の中でなっていました(笑)
公演終盤はラストの方どんどん本当に殺してしまうんじゃないかと思うほどの怖さと迫力でしたし、貴族としての秩序を持っているように感じる公爵でした。
対してKさんは成り上がり感がある貴族で終始厭味ったらしい公爵…という感じ。成り上がってきたからこそ、様々な裏の世界も見てきたゆえの支配、というような印象でした。

 

サンティアゴ
どちらも良かった…!
クリスチャンもロートレックもどちらかというと激情派なので、熱い男だけど中和剤的なサンティアゴがいいバランス。
ニンなのは中河内さんの方だと思うんだけど、中井さんも熱い男でした…!中井さんの方がどちらかというと優しい感じかな?
チーム別だと中河内×加賀、中井×藤森だけど、相性的には反対の方がよかったかも?中河内さんがおっしゃっていたけど、中河内×藤森はダンサーさん出身だからというのが大きいからかな。

 

【ニニ】
ガイズのときにアンサンブルで「なにこの子かわいい!!!」と目を引かれた藤森蓮華ちゃん。また望海さんと同じ舞台に出て、今度はアンサンブルではなく、プリンシバルキャストとして対等にお芝居をしている姿に感動しました!
そして見れば見るほどすごい体幹でキレキレで可動域の広いダンスで惚れ惚れしていました。2幕冒頭のダンスもすごいけど、わたしはロクサーヌがもう蓮華ちゃんにしか目がいかなかったです。人間技じゃないよ、あのダンス…!
最初はちょっとサ行の活舌が苦手…?と思ったけど、ちゃんと修正してよくなっていっていたし、歌もうまいし、ツンデレを体現したようなキャラクターで可愛すぎました。
圧倒的サンティアゴ→→→ニニかと思いきや、Shut Up And Danceあたりでは蓮華ちゃんニニを見ていると目線を送って気にしている感じがしてニニも気になってるんだな~というのがわかって良かった。
Sparkling Diamondでサティーンを気にしている姿、そのあともサティーンに対する態度もめちゃくちゃ気にしていて、一見冷たそうだけど情に厚いニニで胸が打たれました。

加賀楓ちゃんはアイドル出身とは思えないほどすばらしかったけど、ミュージカルのダンスとしては慣れていない部分もあるので、わたしが見た2回の中でもすごくよくなっていたし、来年もどんどん良くなっていくと思う。そういう意味ではサティーンの背中を追うニニという役にぴったりだったんじゃないかな~。小柄で細いのにマシュマロみたいでかわいかったです!

 

【M’s】
M'sはみーんな大好き!ベイビードールの大音さんが1度しか見れなかったのが残念でした…。なんであんな偏ってしまったんだろう…。
中でも客席釣りまくりのEちゃんに目を奪われました。

 

≪私的ベストキャスト≫(敬称略)
望海/甲斐/橋本/上川/伊礼/中河内/藤森

みんな好きなんですけど…全キャスト制覇した7月くらいでだいたい好きな組合せは固まっていって、この組合せは1度しかなくって(8/13(日)マチネ)やっぱり全部見た後でもこの組合せが一番すきでした。個々も好きだしバランスがとてもよかった。
来年もこの組合せあったら全力でチケットとる!

 

●のぞかいペア

1番最初に見た望海さん×甲斐くんの初日は甲斐くん地に足がついていない感じだったのですが、どんどん二人の呼吸が合っていって、いちゃいちゃ度も増していって、もう、二人にきゅんきゅんさせられっぱなしでした。
正直ここまでこのペアにはまるとは思わず(笑)
特にELMが本当にふたりだけの空気感で大好き。戯れるところも望海さんのサティーンが揺れているところで甲斐クリスチャンがやれやれまた迷ってるみたいに自信満々にみているところとか、毎回いろんなやり取りをしていて楽しそうで、切実に映像が欲しい…!
今年、甲斐くんだけ地上波でパフォーマンスせず…だったので、来年はのぞかいでELMを地上波でやってくれないかな。
いちゃいちゃ度で言えば、2幕冒頭のリハ1でもこりゃ公爵にばれてもしゃーない…というような二人だけの世界!っていうハートの飛びっぷりで可愛かったです。(劇中劇の中ではシリアスな場面なのに!笑)
付き合って2か月、一番楽しい時期だもんね。笑
千秋楽ではラストの方のお芝居の高ぶりもすごかった…!望海さんのお芝居に引っ張られて甲斐くんもいつもより高ぶっていたような。
もう本当に望海さんの息絶えそうで、フィナーレで笑顔で甲斐くんとハグしたとき号泣してしまいました。
いつもカテコではつないだおててを甲斐くんに引っ張られていく姿がかわいかった!なげちゅーの攻防もね。もうなんでもかわいいの。
my楽ご挨拶では甲斐くんが望海さんに”またこの人なにかやってくれる”的な視線おくっているのがツボで、だいぶ中身も理解してくれているのを感じているのでイザボーも楽しみです!

来年はまた親子に戻りますがまた違った関係になりそうで楽しみ。そしてそのあとは恋人に戻るので…また濃くなっていきそうでこれからも見守っていきたいペアです!!

 

●my楽を終えて

全体では前楽、チームエレファントの千秋楽がmy楽でした!
すーごい公演だった。途中舞台機構トラブルがあったものの…それを感じさせないくらい熱かった。
大千秋楽も無事終わったようで、たぶん中ではスウィングの方が緊急登板したり、舞台機構のトラブルがあったりすべて順調だったわけではなかったと思うのですがひとまず無事終えることができて本当に良かったです!
まだまだ体調不良での中止が続く世の中なので。

来年は今のキャストは続投で追加キャストがあると私は踏んでいるのですが、どうかな…?
個人的には海宝さんのクリスチャンを変わらず熱望しているのです!頼む…!

ひとまずは大千秋楽おめでとうございました!
来年も楽しみです!
楽しくて幸せな最高な夏をありがとうございました。